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秋山黄色ライブツアー 一鬼一遊 レベル3 20220611 @仙台PIT

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秋山黄色ライブツアー 一鬼一遊 レベル3 20220611 @仙台PIT

秋山黄色きゅんのライブに行った。

どっちかと言えばこういうテンションの客が多いのではないか。ようするに、ちょっとイタい…

というくらい秋山黄色はキャラが立っている。

米津玄師の2Pではないのだ。

歌もギターもうまいし、MCも堂々としている。

ただ、バンドとソロアーティストのライブの違いを感じるライブ体験でもあった。

アルバムの1曲目がアンコールの1曲目で、アルバムの最後の曲(白夜)始まりだった。

俺が好きなミュージシャンはグッズとか、ライブタイトルとか、とにかく音楽以外の部分がダサいことが多い。

鴉とか、Mrs.GreenAppleとか、バズマザーズとか。

鴉のマグカップとか、高校生の時にグッズとして買って洗面台で使っていたけれど、

はっきりいって100円ショップ売っていても買わないよこれという「鴉」という文字が前面にデザインされた和風の代物であった。

秋山黄色もご多分に漏れず、『One more shabon』とアルバムタイトルがでっかく描かれた水色のタオルは、いくら若いちゃんねえが身に着けようが、物販できれいに並べられようが、ダサかった。

仙台PITはJR長町駅から徒歩7分。IKEAの横にあって、多分スタンディングだと1200人くらい収容できると思うが、今回は座席が用意された対コロナスタイル。

やっぱりコロナとバンドスタイルの演奏は相性が悪い。

それと、秋山黄色が宅録スタイルのミュージシャンであることが、前半の興を削いだ。

ドラム、ギター、ベース、ギター、歌のオーソドックスなスタイル+同期で演奏されるのだけれど、

ドラムがいるとはいえ、やっぱり同期に合わせて楽器もカラオケしている感が強い。

つい先日、SixTonesのアリーナ公演を見に行った。

そちらは当然サウンドシステムでバック演奏を流してアイドルが踊り歌うスタイルだったのだけれど、

全員が密着できず、また声も出せない状況だと、そちらに一体感は軍配が上がる。

まあ、予算もノウハウも桁違いなジャニーズと、タイアップもゲットし始めて若手で頑張ってる一ミュージシャンを比べるのがそもそも間違っている。

それは、わかっているのだけれど、「同期の上で楽器がカラオケしてるような上滑り感」は今まで感じたことがなかったので、それだけ衝撃的だったのだ。

打ち込みの比重がかなり大きいNightparkから、俺の受け取り方は変わった。

一度バンドを離れて、カラオケと本人の歌唱だけの方が、かなり良く感じた。

そしてそこから、やさぐれカイドー、宮の橋アンダーセッションと、バンドっぽい構成の曲が続く(本当はやさぐれカイドーと宮の橋アンダーセッションは順番もテレコだし、曲間も離れている。この2曲が良かったからなんかまとめて思い出しちゃった)。

「ああ、バンドはいいな」と思う。

アイドルになくて、ロキノン系だよな~これなミュージシャンにある強みは、アジテーションである。

要するに「みんな盛り上がってくれ!」をアイドルのホスピタリティーに満ちた演出ではなく、いかに生っぽい言い方と表現で伝えられるかにライブの出来がかかっている。

俺はそういう時相手が年下であっても「お前ら~」と呼び捨てでアジって欲しい側なのだが、

最近のミュージシャンでそういう人は少ない。

まあ、そんなキャラのやつが俺が好きな曲を作る可能性は少ないし(矛盾)、興業において身の丈に合わないキャラクターを作ることが奨励される雰囲気もなくなった。

でも、秋山黄色は頑張っていた。

ざっくりいうと、ちょっと偉そうだった。

大きな声を出す光輝く猿をその他大勢の猿が見に行くイベントがライブ興業である。

舞台の上で大勢の目を引き付ける美しい猿はピラミッドにまとわりつく全員を扇動して、

米騒動なんじゃないかというくらいの一体感を生み出してほしい。

秋山黄色は、そのことに自覚的であった。

「非常に」が口癖なんだなと思った。