メイキング・オブ・モータウン──85点 エイベックス再評価
なんかアメリカのすごい音楽的な名門レーベルで黒人の地位を高めることにも貢献した(らしい)レコードレーベルモータウンの創始者ベリー・ゴーディの貴重なインタビューなどで構成されたモータウンの歴史ドキュメンタリー『メイキング・オブ・モータウン』を見た。
見た直後の感想に色々言うてく。
そんなにジャズ好きでもないのにジャズのドキュメンタリーは見たくなってしまうなあシリーズ第二弾。
第一弾はこちら。
ようよう考えたらモータウンはジャズでもないのか。じゃあジャンル何なんやろか。ソウル/R&Bやな。
とにかくスティーヴィーワンダーはさすが漫画すぎる天才だ!と思った。
11歳で現れたさまざまな楽器を弾きこなす盲目の天才少年が、ステージ上で客の手拍子を元に作った音楽がビルボードで1位を獲得するってそんな天才エピソードがあるかね。
その上にはマービン・ゲイがいて、下からはマイケル・ジャクソンが突き上げてくるってちょっと漫画やん!という話である。
スピーディーワンダーという漫画がある。漫画喫茶で背表紙を見てへへっと思った。それだけである。
しかし、こういう話で「こんな天才は後にも先にもいない」という発言がよく出るけど、たぶん後にも先にもいるんだよな。人間ってめちゃくちゃいるということをついつい忘れがちになるけど。
今回はベリーゴーディJrが中心として描かれるわけだが、なるほどレーベルとしてファミリー感があって、テンプテーションズ、フォー・トップス、スプリームスなどがひしめき合い、競い合いながら高めあうという映画の中の発言でいうところの“音楽のディズニーランド”であり、“音楽の虎の穴”だったわけだ。
作中の発言は“音楽のディズニーランド”だけ。ただ、それだと競い合う感がないなーと思ったので“虎の穴”もおまけでつけた。
フォードの分業体制を音楽に流用するというアイディアからレーベルを立ち上げたというベリー。同じ曲(悲しいうわさ)をピップスがカバーして、ヒットしたら、マービンゲイがカバーしてダブルで大ヒット、といったようにレーベル全体で曲も作曲家もスターも盛り立てていった感が強い(作中ではこの順番についてスモーキーとベリーの間で100ドルをかけた記憶違いのやり取りがあって面白い)。
結果はスモーキーの負けだった。こういう賭博は日本でもしてええの?アカンか。
Grapevineってそういう意味なんやね。
日本でこういうレーベルないのかなーとおもたら何となく2000年代のエイベックスはこんなコンセプトがあったのではないかという霊感が働いた。
特に根拠はないけれど、アーティストと同等にレーベルの印象が強かったのってあの時代のエイベックスくらいだったよなあ。
まあインディーズバンド系でいうと残響レコードとかNINTH APOLLOとかあるけどメジャーの規模では。
まあそんなんいいつつエイベックスのことよく知ってるわけではない。
あとはヘキサゴンファミリーくらいか?
演歌とかもファミリー感がある。
やっぱり昔の演芸は必然的に一つのレーベル(企業)で一丸となってビッグマネーつかもうぜ!という荒れ地の愚連隊精神があったから、ちょっとファミリーだしヤクザでもあったんだろな。
そういえば中盤の支援者として出てきたイタリア人の出資者みたいなやつめっちゃかっこよかったな。
もっかい見たいけど名前忘れた。
ジャングル系のパッションあふれるツッコミ。
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