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『新感染半島』感想──80点 でかくなってベタになった

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『新感染半島』感想──80点 でかくなってベタになった

韓国大ヒット・ダジャレタイトル・ゾンビ映画『新感染』の続編映画『新感染半島』を見た。

前作『新感染』の感想は以下の通り。

だいぶ面白かってんけど後半30分ちょっと蛇足感があった……かなあ。
そこまではほぼ完ぺきだった。
新幹線に乗ってから短時間で野球部、老婆、バス会社のおっさんなどのキャラを立てる手際。添乗員同士の関係性も「スカーフのゆがみを指摘する」という行為で見せつつ、その彼女が第一の列車内での感染者となるという流れ。そして、その間でマ・ドンソク夫婦を登場させ、主人公の娘と邂逅させることで関係性を強調する。
“こと”の発端と夫婦とのやり取りを同時帯に見せることで「こいつらが重要なんだな」と最短で観客は理解させられる。
そして、ここが重要なのだが、ゾンビものにありがちなゾンビを敵と認識するまでのダルいタイムラグがない。「どうせ攻撃するんやから」とこちらはイライラさせられるのだ。そこを「人間かどうかわからないものが襲ってきてるんだぞ!」というバス会社のおっさんのセリフで片づける。
そこからも息をつかせぬ展開。ずっと電車という密室の中で繰り広げられる話かと思っていたが、そんな甘いもんじゃなかった。
駅で軍隊に襲われ、もう後がないと悟ることで、主人公とマ・ドンソクのうすいバディ感が確かに生まれる。しいて言えば、野球部のクールなやつがとにかくモテてクールなやつということしか最初に描かれていなかったのでもう少しほかの部員との掛け合いとか欲しかったかもな。
だからこそ野球部車両での逡巡ももっと意味を持ったわけで。

で、なんやかんやあって、後半30分へ突入するわけだが、そこからが個人的には余計だった。もうあのままプサンに到着して、そこで最後の「アロハオエ」につなげる流れでいいんじゃないか? ばあさんが急に自滅に走る心理の流れがちょっとわかりづらい。
それに、ここまで物語をぐいぐい引っ張ってきたマ・ドンソクがもう死んでいるのでどうしてもキャラ的な魅力も薄まる。そこまで男どもの死にざまを見せなければならないのか。
おそらく最後の画が監督の頭に浮かんでいて、そこにつなげるために逆算してドラマを作り上げていったのだと思うが、俺には蛇足に感じられた。
でも、あそこでプサンについてめでたしめでたしではあまりにありきたりな気もするのは確かではある、が…。

https://filmarks.com/movies/69390/reviews/92216720

もっと褒めていたと思っていた。

そのくらい「面白かった」イメージはある。

さて、続編である今作は……

全体の感想

前作に比べてバジェットがでかくなった分大味にハリウッド仕立てになって話はベタになっちゃったかなという印象。
もうだって島でカーチェイスしてる時点で新感染でもなんでもないですからね。
王道展開ならこうなるやろなあのつるべ打ちで結末まで運ばれた。
ただ、ハリウッドでやりそうなことをそのまんまできるパワーは今の日本映画にはないわけで(『アイアムアヒーロー』はゾンビものとして先行していたけど)韓国映画のステージが上がってる感はビンビン。

こんなこといってるけど別に日本映画のアクションをたくさん見ているわけではない。

印象論で語っている。

と前置きしつつ、韓国が世界市場にむけて国策的に映画作りを行っていることはもはや公然の事実なので間違っていないと思う。

ただ、カーチェイスはもうハリウッドで見飽きたのよ。

やっぱり前作のユニークなポイントは「新感染」だったんだなと思う。

「新感染」で「新幹線」なのだ。

新幹線というある意味日常の象徴のようであり、近代の象徴のようなものがスーパー素早ゾンビ集団にぶっ壊されるというのが面白かったのだ。

だから売れたんです。

それが、「半島」になっちゃうと、ねえ……。

国とか地域すべてがゾンビに乗っ取られちゃってそこでカーチェイスしたり銃撃戦したりするのはもう散々『ウォーキングデッド』とか『ゾンビランド』とかで見たから。

ほいで、プサンに行ったら助かるっていうのは嘘やったんかい!

キャラの動かし方について

キャラそれぞれの背景がたいしてふかぼられていないので展開のために動かされてる感は否めない。
じいさんとか、登場した時点で「最後にかばって死ぬんやろうなあ……ほんで、妄想が実は現実になって窮地が救われるんやろうなあ」って予想がついたもんね。
でも、最後のおかんが生きるか死ぬかは結構二択でどう転ぶかわからないところに行ってたと思う。で、生かした方が正解だし。
まあ、あのじいさんの通信ひとつであんなでかい減り飛ばして助けに来るなら4年もたつ前に早く手だてを講じろよとしか言いようがないんだけど。

前作の新幹線というガジェットがいかに秀逸だったのかがよくわかる。

そりゃ半島になっちゃって、そこで面白い話にしようと思ったら王道ルートを通らないといけないんやろうなあ。

もう乗り物シリーズにして最初の船を舞台に「感染艦隊」とかにしたらよかったんじゃないか(ええあだ名が思いつかんかった)?

あのおかんが前作のマドンソクの嫁さんなんだよな?

子どもがおやじの娘で。

流石にあの二人が死んでたらなんか前作の話がやるかたなさすぎるもんな。

やっぱり外国の映画という色眼鏡でそこら辺の雑さが許せてるだけで日本映画なら「ケ!これだから邦画は!」ていうてたかもなあ。

しかし、最初の容赦なく子どもも殺すところとか、良かったよなあ。

「子供が危ない!」と思わせておいて、「あ、助かりそうか」と安心したところで、結局親子もろとも「感染」っていうオチ。

序盤で女子供を犠牲にするのは『エルフェンリート』じゃないけど、緊迫感を生み出すのに効果的だよなあ。

631部隊の目的は何だったのか問題

631部隊の目的は何だったのか問題。
ゾンビ者でありがちな愚連隊と化した軍隊の中でも一番何がしたいかよくわからない集団だった。
かくれんぼとか、あんな娯楽を楽しむ前にもっと脱出のこと考えなさいよ。
全然がんばったら壁乗り越えてこられそうやしな。
案の定滑り台逆流して氾濫してしまったし。
おかゆに文句言ってる場合じゃないのよ。

731部隊みたいな名前やな。

ゾンビ映画のあほ軍隊映画の中でも特に何がやりたいのかよくわからない集団だった。

大体4年という年月が長すぎるのだ。

4年も放置されてたら別に陸続きに北朝鮮とかもあるし、何とか脱出しようと試みるだろ!

……あ、だから賢いやつは全員出ていくか死ぬかして631部隊にはアホしか残らなかったのか。

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