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映画『ベルファスト』92点 おもろい、けど作品賞は取らん

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映画『ベルファスト』92点 おもろい、けど作品賞は取らん

ベルファスト
コピーはダサい

 

おもしろいし素敵な話やけどこれは作品賞取らんやろ!と思った。
なんか、より優しい白黒の『ジョジョ・ラビット』みたいじゃない?
あっちが脚色賞なわけだから、ねえ。こちらは脚本賞か。

子どもの目から見たイノセントなコメディで戦争や暴動のある世界を描くという点だけを切り出して似ている似ていると叫ぶのも、映画知識のない猿のようでお恥ずかしいのだけれど、それでも似ているように感じるし、もしどっちかを選べと言われたらジョジョ・ラビットかな俺は。

というのも、俺には「街」に思い入れがないからだ。

地元を捨てる、という感覚もなく、普通に就職先がそこしかなかったから関西から東北へと移住して一人暮らしを始めた。いつでも飛行機で帰れるさ、と思っていたし、友人や家族と頻繁に会えないのも大して悲しくなかった。
だから、ベルファストを捨ててロンドンに移り住むのは嫌だというお母さんの意思にもあまり共感できず、競馬狂いのお父さんの言う通り、家も仕事ももらえるロンドンへ早く引っ越しちまえよ!と思った。
とはいえ、そこに一人取り残されるばあさんの気持ちやいかに。

この映画を見て得られる真の感慨は、故郷に年老いた両親を残したり、あるいは年老いた両親を住み慣れた土地から離れさせて初めて得られるのかもしれない。

それと、宗教の対立的なところが一応無宗教でやっている俺からしたらあんまり刺さらなかったというのもあるだろう。カトリックかプロテスタントかで、ごりごり対立してる感じを例えるとしたら何だろう。

子役の演技は最高で、悪さに誘い込む不良の親戚(?)のねえちゃんもよかった。

なんとなく、優しい話にはうがった見方をしてしまう。

俺は映画にヨシヨシしてもらいたいのだが、他の人間が映画にヨシヨシされているのを見るとどうも引いてしまう。

「2本の足で立って歩けよ!」とブラックジャックばりに説教をかましてしまうのだ。

(こんなセリフではなかったし、ハガレンと混ざっている気もする)

 

それでもグリーンブックとか、こういう見た後に幸せになる映画が結局全員好きで、米アカデミー作品賞にも選ばれるという嫌いはあったし、

実際、今年(2022)も『コーダ あいのうた』が受賞した。

というわけでこの作品が大好きな人がいる感覚はわかる。

しかし、繰り返すが、俺は『ジョジョ・ラビット』派だね!